山岸です。
ホームレスの自立を応援する雑誌「THE BIG ISSUE JAPAN(ビッグイシュー日本版)」の83号から、気になった記事を紹介します。
「児童労働、環境破壊すすめるコットンにNO!」
この記事には、国家規模での労働搾取という悲惨な現状が書かれています。
イランの北東に位置するウズベキスタンは世界2位の綿花生産国だそうです。この国の綿花栽培は10億ドル(約1200億円)の産業で、ここ数年高い経済成長率を維持しています。綿花はコットン(木綿)の原材料で、下着やタオルなどに使われ、我々にとって身近な存在であります。
しかし、この綿花栽培の為に、ウズベキスタンでは「児童労働」「環境破壊」という行為を国を挙げて行っていることが現地調査で明らかになったとのこと。
収穫期になると休校となり7歳の児童までもが強制的に働かされ、ノルマを課せられ、農薬により身体に被害を負い、参加を拒めば退学処分になってしまうという信じがたい現状が綴られています。
ただ、記事中には、これを打開する動きも記されています。
その一つとして、大手Tシャツメーカー「コンチネンタル・クロージング」では、同国産コットンの扱いを中止する発表をしました。Webサイト にも倫理と環境についての表記がありますね。
Continental Clothing Company - JAPAN
http://continentalclothing.jp/catalouge.html
メニュー一番下の「倫理と環境への考慮」をクリックしてください。
また、児童労働はコットンだけではありません。ココアやコーヒーなどの農業から製造業、有害な労働、人身取引、こども兵など、想像を絶する悲惨な労働が多く存在するようです。
ILO(国際労働機関)の統計を見ると、驚くべき数の児童が犠牲となっていることがわかります。
児童労働の実態
http://www.ilo.org/public/japanese/region/asro/tokyo/ipec/facts/numbers/
約2億4600万人の子どもたち(5-17歳)<世界中の子どもの6人に1人>が「児童労働」をしています。
◆児童労働をしている子ども:2億4600万人
うち15歳未満:1億8600万人(10歳未満は7300万人)
◆危険で有害な労働をしている子ども:1億7100万人
うち15歳未満:1億1100万人
◆無条件に最悪の労働をしている子ども:840万人
強制労働・債務奴隷 570万人
強制的な子ども兵 30万人
買春・ポルノ 180万人
不正な活動 60万人
(うち人身取引の犠牲者 120万人)
子どもに過酷な労働を強いている状況を改善する方向に、われわれは進めるのでしょうか。
もし、関心を持たれましたら是非ご自分で調べ、考えてみてください。まずは現状を知り、受け入れ、一人ひとりが関心を持つことが大事ではないでしょうか。
われわれにもできることはあります。
余談ですが、アークウェブではコーヒーはフェアトレードのものを使用しています。詳しくは以下の記事をご覧ください。たとえばこんなことも、状況をよくする一歩ではないかと思います。
会社でフェアトレードのコーヒーを注文してみました
https://www.ark-web.jp/blog/archives/2007/10/post_41.html
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この記事は、アークウェブが企業(団体)サポーターをしている、ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版(The Big Issue Japan)」の勝手広報です。
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