[ビッグイシュー勝手広報] 悪しき慣習「割礼」と兵士による虐待を描くドラマ「マーク・オブ・カイン」

山岸です。


ホームレスの自立を応援する雑誌「THE BIG ISSUE JAPAN(ビッグイシュー日本版)」の最新号から気になった記事を紹介します。



「女性性器切除廃絶の闘い」

いきなりショッキングなタイトルですが、現代になってもこのような悪習が残っており、毎日約8,000人の少女が犠牲になっているのが現状だとのことです。


女性性器切除(Wikipedia)


なぜこのような習慣が残っているのでしょうか。目的は「大人への通過儀礼」や「結婚の条件」などとありますが、男性による女性支配が根底にあるのではないでしょうか。
施術は不衛生な環境下で、ナイフやガラスの破片などで麻酔もない状況で行なわれることが多く、感染症に罹ったり、死亡するケースなどもあるようです。
後遺症は様々な形で現われ、出産時にまで影響を及ぼしたり、生涯に渡って精神と肉体に苦痛を与え続けたりすることが多いようです。

この記事で紹介されているキャディさんは、女性と子供の権利を守る為に設立された団体「La Palabre(ラ・パラーブル)」のヨーロッパ代表をつとめ、このような悪習を撲滅せんが為、日々活動されています。
また、自らの経験を克明に綴った「切除されて」はフランスでベストセラーとなりました。

現代において、まだこのような悪しき慣習があることを、私の周りにも伝えていこうと思います。


次の話題です。
 
「イラク、なぜ英国軍兵士は拷問したのか?」

兵士による虐待を描くドラマ「マーク・オブ・カイン」が英国で放映され議論を巻き起こしたようです。

The Mark of Cain (film) - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Mark_of_Cain_(film)

暴力的な描写を含むため、イラクの治安を悪化させるといった批判や、国防省からは放映中止の圧力もかかったとか。作品は、ロッテルダム国際映画際に出品されてアムネスティ賞を受賞しています。

兵士はなぜ虐待を行なうのでしょうか。
元からそういう性質を持つ人間だったのか、それとも戦争という極限状況で変わったのか。

記事中には

「フラストレーションを発散させる方法としては(拷問は)非常に動物的だ」
「彼らにとってある意味で、拷問は自分の力を取り戻す行為なのではないかと思う」

とあります。

また、ドラマでは「軍隊での昔からの風潮が捕虜の虐待へつながる」として、軍隊で倫理的に正しいことを行なう難しさ、仲間と同じ行動を取らない人間は弾かれる、といった内容が描かれているそうです。

世の中の人たちが、イラクでの虐待事件の本質について少しでも理解を深めてくれるよう願いを込めて、この作品は制作されたとのことです。
日本でも公開されてほしいですね。


---
この記事は、アークウェブが企業(団体)サポーターをしている、ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版(The Big Issue Japan)」の勝手広報です。
興味を持ったら街角( ビッグイシュー日本版 販売場所 )で売っているホームレスの人から買ってみてください。