中野です。7月20日のクリップです。
The Wrong Tale: A Checklist for Long-Tail Implementations
http://blog.guykawasaki.com/2006/07/the_wrong_tale_.html
「ロングテール(Long Tail)」というキーワードの元祖Chris Andersonの著作"The Long Tail: Why the Future of Business is Selling Less of More"を、あのガイ・カワサキがBlogで取り上げています。
ロングテール戦略の導入に必要なチェックリストをまとめていますが、一例を挙げると「生産コストを抑える(Low-cost production)」。ポイントは、売れてから生産する(在庫を持たない本のオンデマンド印刷など)、委託品として販売する(AppleはiTMSで楽曲が売れてからレコード会社に支払う)、すでにあるものを流通させる(AppleのiTMSは楽曲の制作に支出してない)、人々の創作意欲を活用する(プロ並みのアマチュアの写真を揃えたiStockphotoの例)などです。この要約を読むだけでも、とても参考になります。
「著作権、守るのも手放すのも必要」フジ子会社「ワッチミー!TV」の時澤正社長
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITba000020072006
――利用者を増やすための戦略は。
「1つはテーマ設定をして、それに関した映像を募集し、映像の改善点などをアドバイスしていく。映像を作成するようなグループ、個人、映像の作成を教える専門学校などタイアップできるようなところがあれば組んでやっていきたい。アドバイスしていくことで、ネットに向いた良い映像をまた作りたいという循環を生み出していく」
なるほど、利用者を増やし、オリジナルビデオ(≒CGM)を増やす戦略はこのようなものなんですね。
Adrian Chan on Social Practices of Web 2.0: Folksonomic Value Proposition
http://www.gravity7.com/blog/media/2006/07/folksonomic-value-proposition.html
Distribution x (Production/Recording) = Value
「Tag文化は、Webコンテンツのカテゴライズと人気度を組み合わせたナレッジシステムだ(Tag cultures, for example, are a knowledge system that combines at least two axes of value: categories associated with web site content; and popularity)」とか、「ソーシャルメディアでは、それ自身の消費活動によってダイナミックに更新されるコンテンツが配信される(social media, too, deliver content dynamically updated by its very consumption)」など、(超訳してみると普通なんですが)示唆的だと感じたのでクリップしておきます。
ちょっとしたメモ - バーナーズ=リー vs. Google
http://www.kanzaki.com/memo/2006/07/20-1
3番目が偽装。Googleはいつも、何とか裏をかいてランクを上げてやろうという試みといたちごっこをしているわけで、人間のチェックが少なくなるセマンティック・ウェブでは、そういう欺瞞行為が一層容易になる恐れがある。
(...)
偽装の問題は全くその通りだが、情報だけでなく、その出所やなぜそれが信頼できるのかを明確にすることもセマンティック・ウェブの一部だ。Googleは、今のウェブに対して素晴らしいことができるだけでなく、データのソースを確かめるルールという素晴らしい側面をグラフに加えられる立場にある。
Googleの検索部門のディレクターPeter Norvig氏がティム・バーナーズ=リーに呈した疑義ですが、特に商業主義による「偽装」の問題についての見解が興味深いと思います。
Web2.0ナビ: Web2.0時代のアクセスアップ?はてブ(SBM)の集客力
http://www.web-20.net/2006/07/post_24.html
もはや目新しいプラクティスではありませんが、ソーシャルブックマーク経由のアクセス≒ネット上のインフルエンサーのアクセスと見れば、企業/商用サイトでも、そろそろソーシャルブックマーク対策を真剣に考えはじめるべきでしょう。