プロデューサーの中野です。6月20日(月)に開催されたカンファレンス、
CNET Japan lnnovation Conference 2005 Summer
ネットのエマージングサービス―サーチ、ブログ、RSSの最新動向
http://japan.cnet.com/info/cjic2005/
のレポートの後半です。前半の記事はこちらでご覧ください。
*パネルディスカッション:ブログ関連事業者が語る「RSSとブログが創る新たなビジネスの可能性」
ぼく自身が最も期待していたのがこの「RSSとブログが創る新たなビジネスの可能性」というパネルディスカッションなんですが、はてなの伊藤さん、ドリコムの内藤さんなど旬なメンバーが揃ったにも関わらず、時間が短かすぎたためか食い足りなさが残りました。
ディスカッションの内容は、Internet Watchの以下の記事がよくまとまっています。
ブログ関連事業者が語る「RSSとブログが創る新たなビジネスの可能性」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2005/06/20/8077.html
自分のメモから少し付け加えると、(恐らく伊藤さんだったと思いますが)RSSの普及で情報伝播のスピードが速まったのは確かだが「RSSはリテラシーが高いブロガーなどのインフルエンサー向けで、マス対象ではない。多くのネットユーザーがRSSリーダーなどを利用するようになるとは思えず、情報収集のスタイルはより多様化するのではないか。」という発言に共感しました。
現在RSSはビジネス的にホットですが、「(静的な)Webページ>ブログ>RSS」や「メルマガ>RSS」といった単純な線形進化があるわけもなく、ネットユーザーの多様化という機微の中にこそいろいろな可能性があるのだろうと納得したわけです。
*特別講演:「how Google thinks」
最後は、Google,Inc.に草創期から在籍、現在はアドワーズ広告展開の中心人物であるというSalar Kamangar氏の講演でした。
Googleの沿革・概要(Google全体で月に何tのコーヒー豆を消費するか、といったユーモアを交えて)から、Google Maps、Google Earthなどの最新サービスまでといった内容だったのですが、講演の中で強く印象に残ったフレーズがあります。
Advertising is Search - Sometimes, the relevant answer is advertising
というものです。
確かに、少し前まではWeb上の広告の多くは「わずらわしいもの」というイメージでしたが、Googleアドワーズなどのコンテクシャル(文脈察知型)広告のお陰で、コンテンツと広告はときには幸福な結婚ができるようになりました。問題を解決したいネットユーザーにとって、差し出される広告こそが最適解であることも少なくないなぁ、と自分のユーザー体験を振り返っても納得できます。
検索技術は、広告も上手に呑み込みながら、より便利に進化していくのでしょう。
「すべてはサーチだ(Everything Is Search)」で始まったカンファレンスは、「広告は(“こそ”? “も”?)サーチだ(Advertising is Search)」というメッセージで締めくくられました。
いろいろ勉強になったカンファレンスでした。主催されたCNETに感謝します。